心の気づき(築き)

  • 2017.11.24 Friday
  • 16:01

「万象我師」という言葉をご存知ですか? 美濃国岩村藩出身の著名な儒学者、佐藤一斎(さとう いっさい)の言葉です。
有名な江戸後期の学問所に、昌平坂(しょうへいざか)学問所があります。1790年(寛政1年)、神田湯島に設立された江戸幕府直轄の教学機関・施設で、「昌平黌(しょうへいこう)」とも称されていました。佐藤一斎は、1841年にその昌平黌の需官(総長)に命じられ広く崇められた人物です。一斎が後半生の40余年にわたり記した随想録に『言志録』、『言志後録』、『言志晩録』、『言志耋(てつ)録』の4書があり、これを「言志四録」と呼んだそうです。この書物は指導者のための指針の書とされ、西郷隆盛の終生の愛読書だったとも記されています。現在でも読み継がれているそうですが、その中に「万象我師」の言葉が出てきます。この言葉については、以下のように解説されています。

『人は人、自分は自分と、別々のいきものだと考えるところに、人の世のいろいろの不幸がきざす。実は人はわが鏡である。自分の心を映す影像(えいぞう)にすぎぬ。
山彦(やまびこ)のよべば答える、それにも譬(たと)えられる。にこにこして話しかけると、相手は笑みかけて答える。大声でどなれば、むっとしてにらみかえす。物売りが来る。「イラナイヨ」と、つっけんどんに言うと、ピシャリと戸を引きしめて出て行く。
親子、夫婦、交友、隣人、すべてがわが鏡であって、わが心のままに変って行く。今日(こんにち)までは、相手の人を直(なお)そうとした。
鏡に向かって、顔の墨をけすに、ガラスをふこうとしていたので、一こうにおちぬ。自分の顔をぬぐえばよい。人を改めさせよう、変えようとする前に、まず自ら改め、自分が変わればよい。
これをひろげていくと、人の世のすべては、自分の鏡であり、さらに草木も、鳥獣も、自然の動きも皆、わが鏡であることが判ってくる。
作物も、家畜も、わが心の生活をかえれば、その通りに変わってゆく。
それだけではない。私をとりまく大自然は、ただわが鏡というそれだけではない。求めれば、何事でも教えてくれないものはない、無上のわが師である。』

 

いかがですか? とても含蓄ある言葉だと思いませんか?

また、少し昔の記事のようですが、ネットで次のような記事を目にしました。

 


フリーアナウンサーの小林麻耶が5日、自身のブログを更新し、明石家さんまの座右の銘として知られる「生きてるだけで丸儲け」に感銘を受けていることを明かした。
「当たり前のことなんてなにひとつない。すべてが奇跡。体調を崩し、心底感じ取ることができたことです」とつづった麻耶。「生きてるだけで丸儲け」とさんまの座右の銘を挙げ、「やはり、さんま師匠の言葉はスゴイです」としみじみ。「この地球に、人間として生まれてこれたのだからもうこれ以上儲けようと頑張らなくていい。誰かと比べなくていい。自分をただ生きよう」と言葉をかみ締めた。
休養中に学んだことを問われた小林は「(休養期間は)11ヵ月なので、こんなこと言うのも、おこがましいかもしれない」と前置きした上で「普通のことがこんなにありがたいとは思わなかった。歩ける、電車に乗れる、朝起きれる……本当にどれほど幸せか分かりましたし、全然感謝が足りていなかった」と気づく。「未来はどうなるか分からないが、今生きているんだから、これをどれだけ大切にできるかが、次の日を迎えられる自分にバトンを渡せるんだな」とかみしめるように語った。
さらに休養中、体調が比較的良好だったため、友人とドライブへ出かけた際のエピソードも披露。「その時に信号が、あまりにもキレイで。緑キレイ、赤キレイ、黄色キレイって思っていたんですよ」と、きらめく信号の光に大きく感動したという小林は「でも今はすっかり忘れちゃって。あれ?あの時の感情は!?っていう。あれを忘れないようにって、信号を見ると思うんです」と続け、“教訓”を胸に日々を送っていることを明かした。

「ヤフーニュースよりお昼の番組「バイキング・坂上忍と小林麻耶の対談(仕事復帰)の会話より」


 

きっと、ご自身のおかれた環境の中で命の大切さ、人として生きる喜びや自分の役割に気づかれたのではないでしょうか?
改めて人間の「命」の特徴を考えるとき、今のこの地球上の環境(自然)の中でしか生きることができず、生老病死が必然だということはわかります。
地球上の他の生物や動物と違うところは、意志や言葉を持ち、夢や志をもって、火や道具を使い生活に必要なものを創造していく能力と行動が備わっているところです。それは奇跡のようなものです。人間が作り出したこの奇跡の連続と過去からの積み重ねが、今のこの豊かな生活環境を作り上げてきたのであって、決して自分一人では生きてはいけないということが分かります。
身体に不自由なく、普通に仕事をし、人並みの生活ができるだけでも、本当は素晴らしいことなのです。人間が暮らしていく過程では、健康障害(病気や怪我・事故)や仕事や経済的不利益、人間関係の不和など、色々な事象が起こることを避けることはできません。


『万象我師』は様々な困難な事象を「何かの教え」や「大切な気づき」だと捉え、それを乗り越えて、人間として成長させようとする諺です。起こった色々な事象に負けたり後悔して、消極的に生きていくことではありません。
「すべて自分に何かを教えてくれている」「人として将来を築くために、大切なことを気づかせてくれる」と意識を持って対処するほうが、その人なりの心の気づきや大切な何かを学び、原因などを掴んで、苦難(波)を乗り越えられると思います。この「万象我師」や「人生は死ぬまで勉強」などのように座右の銘を持っている方も多くいます。このようにポジティブに命の大切さや人生に目標を持っている方々は、充実した人生を送っている方が多いのではないでしょうか。何事も前向きに捉えて進みましょう。

 

土 屋 拝

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