豊かさの閾値(いきち)を探す

  • 2017.02.22 Wednesday
  • 15:07

2月に入り、冷たいながらも春の兆しを感じるようになりました。梅の花々が香り立つのももうすぐだと思うと心浮き立つ気分です。皆様お元気でお過ごしでしょうか?

 

毎年2月〜3月は、国会で来年度予算の時期ということもあって、財政や税の問題がクローズアップされます。インフレ時代に多くの人が、欲に任せてお金や物をいくら求めても、人が本来求めている心の豊かさや幸せ・安心感は感じることができないということを学びました。デフレの到来で、ある程度豊かな暮らしをするために必要な物がお金でたやすく手に入るようになり、物が豊かさを表す時代が終わりました。
そして今、自分の存在価値や生き方など、幸せや豊かさを心に求める時代に変わりました。と同時に、それらをつかむには経済感覚の基準を変えることが必要な時代となりました。

 

顧客の目標などの可能性

FPの場合、お客様のライフプランニングを立てるとき、ライフイベントやキャッシュフロー分析によって、目標・目的の実現がどのくらい可能かどうかは想像が付くと思います。
FPは、お金を道具にしながら、最終的には豊かさや幸せ、満足した暮らしをお客様に提供するための道標となるという本質を持っています。

FPは評論家ではないので、その段階で目標や目的達成が諸条件から判断して、どうしても難しい場合は、お客様の目標や目的を実現可能なものに変更してもらうことが求められます。そのとき、その人にとって豊かさや幸せ、満足を感じる閾値(基準)が必要になります。

 

豊かさや幸せの閾値(基準)を探そう
FPの相談業務は特に相談者により、問題、希望、目的、経済環境、健康状態、家族環境、思考も千差万別です。その方に満足していただいたうえでお金をいただけるかどうかは、その方の“閾値”が重要なポイントとなります。
閾値(基準)が高いか低いかでも達成の度合いは変化し、これが心の満足度や幸せ感、豊かさ、安心感に大きく影響します。
“閾値”という言葉は、「いきち」あるいは「しきいち」と読みます。英語では「threshold」ですが、生理学や心理学では「いきち」と読み、物理学や工学では「しきいち」と読みます。
  現代の生理学では、神経細胞が平常状態から活動状態へ転換するのに必要な最低限の電気的信号の強さの値を指しています。また電子回路におけるオンオフの境界電圧、また放射線や毒物などの分野でもこの言葉が用いられています。

────────────────────────────────────
 ¥臙佑箸蓮△修涼佑魘にして、動作や意味などが変わる値のことである。
 ⊃А垢文従櫃魑こさせるために加えなければならないエネルギーの値。 
 生体に興奮を引き起こさせるのに必要な最小の刺激の強さの値。刺激閾。
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ある作用によって生体に動作がおこる時、動作をおこすのに不可欠なその作用の最小の強度、その限界値のことで、簡単に言えば、反応する・反応しないの境目の値のことになります。閾値には、このほかに刺激閾、視覚閾 、聴覚閾、識別閾、単純閾などがあります。

現代の心理学では、閾値は、刺激の存在あるいは刺激の量的差異を感覚するに必要な最小限の刺激値を指しており、ある状況を心に感じるための値といえます。その「あたい」である基準値は、結果を求める対象によっても、その人の過去の経験や経済・生活環境など様々な状況で違うのが当たり前です。また、意識や思考を納得して変えることで簡単に閾値(基準)を新しく設定し、豊かさ・幸せ・満足などを心で感じることができます。

簡単に言うと、ある人は1,000万円貯蓄があれば心配もなく豊かで幸せだと思い、ある人は家を持つこと、ある人は夫婦や家族円満なこと、ある人は健康であること、ある人は仕事があること、ある人は自分の時間や趣味があることなど、その基準は様々です。その豊かさや幸せ感の閾値(基準)を変えることで、人は容易に豊かさや幸せを心に感じることができるようになります。

これを私たちは、意識の変革、発想の転換、心機一転などと言っています。

                                                            

豊かさ・幸せの閾値を上げる

閾値はある限界を超えるときに何かに反応する値なので、仮に0〜100までの閾値があり、50以上が満足を感じる閾値の下限値だとすれば、50になると満足を感じることになります。この下限値を70以上にすることを閾値を上げるといい、そうすると70にならないと満足な感じはつかめません。閾値を上げることは積極的で良いことですが、実現の可能性は低くなります。

財務的に閾値を上げるということは、物やサービスのレベルをあげることになりますので、お金がいくらでも必要となります。人は実現の可能性が薄いと苦労や努力をしなくなり、ついにはストレスがたまってしまうので、結局満足や豊かさ・幸せなどを感じることはできません。

豊かさ・幸せの閾値を閾値を下げる
それとは逆に、満足感を30以上で感じられるようにすることを閾値を下げるといいます。50よりも20少ないので容易に満足を感じることができるようになります。このように、本人が自ら納得して閾値を変えることで、満足したり、豊さ・幸せを心で感じ取ることができるようになります。

日本では当たり前のことでも、世界中の国々からみると当たり前ではないことがたくさんあります。

身の回りで例えてみると、各家々の水道は「蛇口をひねれば水が出る」状態で、しかも最近は売れる水道水となっていますが、昔は、井戸の手こぎポンプで水を汲み上げていました。その後、電気ポンプが普及するようになりますが、その時代の人々にとってみれば、水道水自体がとても「有り難い」ものだと感謝するでしょう。そうすると豊かさや幸せ感を味わうことができるのです。
ところが、「蛇口をひねれば水が出る」ことを水道代を払っているから当たり前だと思うと、そこには自分の豊かさや・幸せ感は生じないのです。

 

現実には、ありがたさや豊かさは、断水して困ったときにはじめて気が付きます。ライフラインはみなそうですね。
私はお風呂が好きですが、40数年前、我が家のお風呂は石炭風呂でした。また毎日ではなく1日おきでした。お風呂の用意は水くみから始まっていました。風呂沸かしの手伝いがあり、小さな薪と新聞紙で石炭に着火して、そばについて沸くまで火の加減をしていました。沸きすぎると水で温度を下げるなど大変でしたし、冷えると沸かすのがまた大変でした。時代を経て、石炭風呂からガス風呂に変わり、手間は少なくなりましたが、まだ水の量も沸かす温度も追い炊きも手動でした。
今では、沸いたら自動で止まるもの、湯量も自動、温度も自動、追い炊きも自動の全自動時代です。自宅にいるときは、シャワーも音調付きで快適に過ごしています。ところが、仕事でビジネスホテルに泊まることがあります。そうするとお風呂は狭く、追い炊きもないところがほとんどで、何となく不満を感じます。ですが、私もここで閾値を下げて意識を変えると、ストレスなしで快適に過ごすことができます。その場合の閾値は、毎日お風呂に入れること、蛇口をひねればお湯が出ることが「すごく便利」で、昔、お風呂に入るために水くみから始め、自分で沸かしたことを考えれば、全然豊かだと感じることです。これで豊かさや幸せを心に感じることができます。

 

今の日本の生活では、最低限の食べ物や生活に必要な物を欲する時代は終わりました。ですが、お金は無限にあるものではありません。お金や物などの欲求を追求しても限界があり、そこから人が満足するような幸せ感や豊かさは心に感じることはできません。ですから、豊かさや幸せ・満足を心が感じる閾値を下げることができれば、容易に皆さんも手に入れることができるのです。

豊かさ幸せの閾値を自由に換えてみましょう。
皆さんも今の仕事や生活で、うまくいかなかったり不満やストレスがあるときは、一度自分の豊かさ・幸せ・満足を感じる閾値を変更してみることで、きっと新たな展開が訪れます。
ライフラインがあることの素晴らしさ、世界の貧困国の暮らし方などを知ることだけでも、自分が恵まれていることに気づくことができ、自分を導いてくれると思います。大切なことは押しつけではなく、自分自身で納得し、考え方の基準(値)を換えるということです。

 

FPは財務を担当する訳ですから、目的・目標などの度合いの変更は豊かさや幸せの閾値の変更と直結します。価値観などを提供したり、度合いを見極めることが重要です。ただ単に財務的予算が不足するからといって我慢させたり、目標をとりやめにしても、ほとんどの場合、成功しません。そこには不満とストレスが残るだけとなります。プランのなかで豊かさ・幸せの閾値が変われば、結果、お客様にも満足していただき、報酬もいただけることになります。

 

皆さんも閾値を変えて、元気に仕事に生活に頑張りましょう。

 

                                                            土 屋 拝■

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